▼ 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID) |
NSAIDは、痛みと炎症を抑える、速効性のある薬です。関節リウマチの患者さんでは痛みが長く続くので、NSAIDを長期間服用する場合が多くなります。この際、最も多い副作用である胃腸障害、とくに胃・十二指腸潰瘍(NSAID潰瘍)に注意する必要があります。これは口から飲まずに坐薬を用いても起きるのです。胃腸障害を起こさない剤形状の工夫も進められましたが、やはり胃腸障害は大きな問題として残っております。少し古いデータですが、日本リウマチ財団が1991年に行った調査があります。NSAIDを服用している患者さんを胃カメラで調べると、62%の方に胃腸障害を認め、そのうち55%の方は自分自身では何の自覚症状もないということでした。これは、NSAIDを使いすぎないようにとの重大な警告になりました。なお最近では、胃腸障害の少ない新しいタイプのNSAIDも使われはじめています。 |
▼ 副腎皮質ホルモン薬 |
ステロイドは少量で炎症を協力に抑えます。炎症が激しい場合などに使用し、劇的に改善する場合がありますが、すぐにやめるとまた症状が出てくることがあります。したがって、やめる際には徐々に量を減らしていく必要があります。投与量の調整が難しい薬ですので、必ず医師の指示にしたがって服用してください。 |
▼ 抗リウマチ薬 |
DMARDは、炎症の原因である免疫異常に働きかけ、病気の進行自体を抑える目的のものです。一般に効果があらわれるのが遅く、早くて1ヶ月、遅いと半年かかることもあります。したがって、1ヶ月〜半年くらいの期間で効果の判定を行います。効果が見られない場合は、他のDMARDに切り替えたりします。
現在日本で使われているDMARDには11種類あります。多くの場合は、副作用は使い始めの数ヶ月の間に出てきますが、それ以上使い続けるうちに出てくることもあるので、必ず医師の指示にしたがって服用ください。
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