リハビリテーションとは

リハビリテーションは病気や外傷が原因で心・身の機能と構造の障害と生活上の支障が生じたときに、個人とその人が生活する環境を対象に、多数専門職種が連携して問題の解決を支援する総合的アプローチの総体をいう。医療とその関係分野の専門職が行うリハビリテーションを医学的リハビリテーションと呼ぶが、教育分野、職業分野、社会福祉分野で行われるアプローチも医学的リハビリテーション以上に重要である。

心・身の機能と構造の障害には、出生前あるいは出生後に罹患した病気や外傷によって起きる脳・脊髄・末梢神経などの神経系、筋・骨・関節などの運動器系、呼吸器・環器・消化器・内分泌などの内臓器系、視覚・聴覚・平衡覚などの感覚器系、精神・心理などの知的機能系などに起きる機能と構造の障害を含む。また障害は心・身の機能・構造だけでなく、日常生活の活動の制限、社会生活への参加の制約も含める概念である。この概念は、障害というものが個人の生活する家庭・学校・職場・近隣地域・社会・行政などの環境に大きく影響を受けることを示している。このように障害は多岐にわたるので、医学的リハビリテーションはリハビリテーション専門医リハビリテーション看護師理学療法士作業療法士言語聴覚士視能訓練士臨床心理士義肢装具士臨床工学技士柔道整復師ソーシャルワーカーなど多数の専門職の協業によって行われるべきものである。

医学的リハビリテーションでは障害の回復が重要課題だが、予防的アプローチも大きな比重を占める。例えば、外科の開胸・開腹手術の術前・術直後から呼吸リハビリテーションを行って合併症の発生を未然に防ぐこと、骨・関節の手術前と手術直後から筋力増強を図って術後の筋力低下を防ぎ早期自立を図ること、回復が期待できない進行性の疾患でも筋力維持練習で進行を遅らせ、悪性新生物(癌・肉腫)でも合併症を防ぎ体力を維持し生活の活動性を保つことなどである。

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